「出来れば安く買いたい」、「どうせ買うならポイントがつくところで買いたい」。
これは誰もが思うことですね。漏れなく自分もその1人。どうせ買うものであればなるべくクレジットカードでポイントを貯めて少しでもお得感を味わいたい人間です。
そんな自分が普段よく使用しているのがAmazonカード。なぜAmazonカードなのかは日頃よくAmazonを利用するし、Amazonで買い物をしていれば年会費も無料だし、他のクレジットカードに比べても比較的高いポイント還元率だからです。
しかし、そんなAmazonに完全に囲われてしまった自分でも、日用品等の比較的安価なものはAmazonカードから別のサービスに移行することにしました。
それは「Kyash」というアプリの存在を知ってしまったから。
脅威の2%還元、しかもキャッシュバック
このKyashというアプリ、なんと還元率が脅威の2%(2018年11月現在)なんです。
しかも特定のポイントではなくキャッシュバックです。例えば1万円のものを購入した場合200円のキャッシュバックがもらえるということになります。
通常のクレジットカードのポイント還元率などを調べてもらえればわかると思いますが、だいたい1%くらいでも高還元率と言われる世界なので2%という還元率は破格ということが分かるかと思います。もちろん、中にはAmazonでのお買い物をAmazonカードで決済すれば最大2.5%の還元率(プライム会員ゴールドカード)がもらえるような特定のサービスに限ったケースもありますが、Kyashは一部のサービスを除き、特定のサービス・店舗に関わらず基本的にはKyashで決済したものに対しては2%還元になります。
これはもう還元大好き人間としては使うしかありませんよね。
Kyashとは?
では、そんな脅威の還元率を誇るKyashについてどんなサービスでどんな使い方ができるのか紹介していきたいと思います。
まず、Kyashとは2015年に設立された「株式会社Kyash」が運営する「ウォレットアプリ」になります。2015年設立ということでまだ3年目のベンチャー企業ですね。
昨今、「仮想通貨」の盛り上がりやメタップス代表佐藤航陽氏著書の「お金2.0」なんていう書籍もベストセラーになったりと、お金とテクノロジーの融合、つまりFintech分野の動きが盛んになっていますが、このKyashもその一連のムーヴメントの1つになるかと思います。
起業3年目というまだまだ若い企業ですしお金を扱うサービスなので信頼性が問われますが、SMFGや電通デジタル・ホールディングス、伊藤忠などの誰もが知る大企業と業務提携をするなど注目度の高いスタートアップ企業でもあるので、その点も問題ないと思います。
ウォレットアプリとは?
そんなこれから需要拡大が見込まれるFintechアプリのKyashですが、どのようなサービスなのでしょう?
Kyashはウォレットアプリと呼ばれていますが、基本的にはクレジットカードやプリペイドカードのようなものとして捉えると分かりやすいと思います。
とは言っても、違う点がいくつかありますので順を追って説明していきます。
まず、Kyashには「バーチャルカード」と「リアルカード」の2種類が存在します。
※カード画像はKyash公式サイト引用 : https://kyash.co/
バーチャルカード
バーチャルカードとは、Kyashアプリをインストールしてメールアドレスと携帯電話番号を登録すればすぐにオンラインにて使用可能となるバーチャルのカードになります。
バーチャルなので基本的にはオンライン上で使用するものになり実店舗での使用はできません。
※カード画像はKyash公式サイト引用 : https://kyash.co/
リアルカード
リアルカードは実際にクレジットカードのようなプラスティク製のカードになり、こちらは本人確認不要でオンライン上で申し込みをすることで約2週間で手元に届きます。(自分の場合は1週間くらいで届きました。)
こちらのリアルカードはバーチャルカードと違い実店舗の方でも使用することが可能になります。
また、リアルカードを作れば利用限度額も上がるのでどうせなら作っておくと良いと思います。
(利用限度額は下の注意事項の欄に記載してあります)
※カード画像はKyash公式サイト引用 : https://kyash.co/
怪しくないの?
メールアドレスと携帯電話番号だけですぐに使えたり、本人確認も不要だったり、なんでそんなに簡単に使えるのか?なんか怪しいな?
そう思った方も多いと思いますが、僕個人が勝手の想像するからくりとしてはこうです。
Kyashはただの決済仲介ツールであってクレジットカードではありません。この後に詳しく説明しますがKyashはプリペイドカードや電子マネーのようにまず入金するか、他のクレジットカードと紐づけないと使用することができません。つまり、Kyashはあくまで決済を仲介するサービスであって、実際の決済は現金かクレジットカードということになるので、クレジットカードのような審査や本人確認が必要ないのではないかと思います。
Kyashで何ができるの?
では、Kyashでは実際に何が出来るのか?
簡単にまとめると現時点(2018年11月現在)では「ショッピング」と「送金」の2つになります。
Kyashで出来ること
- ショッピング
- 送金
ショッピングはVisa加盟店のみ
まず、ショッピングですがKyashでは一部の店舗やサービスを除き、基本的にVisa加盟店であれば使用可能となっております。
例えばバーチャルカードであればAmazonや楽天といったネットショッピングで利用できますし、リアルカードであればコンビニ等でも使用することができます。
現時点ではVisa加盟店のみという制限もあり、まだまだ誕生して間もないアプリなので一部のサービスや店舗では使えないケースも結構ありますが、随時利用可能サービス・店舗は増えていくと思うので、そこは徐々に改善されていくと思います。
一応、現時点で利用できないサービス等を下記にまとめておきます。
使えないサービス・店舗
- 一部海外のサービス・店舗
- 毎月の継続的なお支払い
- ガソリンスタンド
- 高速道路通行料金
- 航空会社
- 一部宿泊施設
- 楽天Edy等の各種プリペイド・電子マネーの購入・チャージ
- 各種税金、ふるさと納税
- 年金
- Yahoo!公金
- 金券、商品券や有価証券等の現金同等物の購入
友達や知人に請求や送金ができる
次に送金ですが、これは通常のクレジットカードやプリペイドカードでは出来ない機能でKyashの特徴の1つでもあります。
具体的にどういった使い方ができるかと言うと、Kyashを使っている友人や知人、同僚に対して「請求」や「送金」ができます。例えば、友達とご飯を食べに行って割り勘したい場合などに1人が立て替えておいて、あとでKyashを使って請求するというような使い方ができます。手数料も無料で銀行振込のような手間もないのでスムーズにやりとりができます。
リアルカードを紛失しても安心
基本的な機能としては「ショッピング」と「送金」の2つになりますが、Kyashではアプリという特性上、使用履歴の確認や残高などがリアルタイムで確認でき、さらにリアルカードを紛失してもアプリでロックを掛けることも可能となっているので、その点クレジットカードのような面倒さがないのも特徴の1つになります。
Kyashのお金の流れ
このようにショッピングと送金が簡単に出来るKyashですが、具体的にはどういったお金の流れになっているのでしょうか?
クレジットカードやプリペイドカードに似ていると言いましたが、Kyashでは基本的にまずチャージをしてから使用するということになります。そしてそのチャージ方法も下記2通りあります。
Kyashのチャージ方法
- 現金チャージ
- クレジットカード(デビットカード可)自動チャージ
現金チャージとは?
現金チャージとはその名の通り、現金をKyashにチャージする方法になります。現金チャージは現時点では下記3つの方法でチャージすることができます。
Kyashのチャージ方法
- セブン銀行
- コンビニ(ファミマやローソン等)
- 銀行ATM(ペイジー)
このいずれかの方法で事前にチャージをすることでショピングや送金が可能となります。これがプリペイドカードの感覚に似ているという点になります。
クレジットカード(デビットカード可)自動チャージとは?
クレジットカード自動チャージとは、現金チャージのように事前に入金するのではなく、クレジットカードを紐づけることでショッピングや送金をした際に自動的にクレジットカードまたはデビットカードからチャージされる方法になります。
これの点がクレジットカードに似ていると言われるポイントですね。現金チャージと違って面倒なことをしなくて済むのでとても便利です。
さらに、Kyash自体はVisa加盟店のみの決済になりますが、紐づけるクレジットカード自体はVisa以外にMasterも可能になります。
クレジットカードを紐づけて還元率3%以上を実現!
高還元率がとても魅力的なKyashですが、クレジットカードの自動チャージの場合はKyashの2%の還元とクレジットカードのポイントも還元されるので二重でお得になります。例えばAmazonカードであればAmazon以外のショッピングでは1%のポイント還元なので、Kyashの2%と合わせて実質3%の還元率になります。
これはもはや使わない理由がないですね。。
なお、下記の記事でKyashと紐づけることで3%以上の還元率を実現できるクレジットカード一覧を紹介しているので、興味がある方はご参考にしてみてください。
知っておきたいこと&注意事項
さて、ここまでKyashの基本的なことについて説明してきました。ショッピングも送金も手数料無料で出来て、さらに2%のキャッシュバックに対応しているということで良いことばかりのようなかなり魅力的なサービスなのですが、残念ながらそれを実現するには様々な制限がありますので、知っておきたいことや注意点も含めてまとめておきたいと思います。
キャッシュバックのタイミングは?
まず、もっとも気になるキャッシュバックのタイミングですが、実際にKyashで決済して成立した月の翌月末にキャッシュバックされます。例えば11月にお買い物をしたとしても実際の売上成立日が12月になった場合は1月末になります。
キャッシュバック対象外取引は?
次にキャッシュバックの対象外になる取引もあるので、その一覧を下記にまとめておきます。ただし、現時点での情報になりますので随時変更される可能性があります。
キャッシュバック対象外取引
- キャンセルとなった決済
- カード有効性チェックでの減算
- 楽天Edyやnanacoなどの前払式支払手段の購入・チャージ
- 1回6,000円未満のモバイルSuicaアプリでの購入・チャージ
- 寄付
- 公共料金
- 各種税金、ふるさと納税
- 年金
- Yahoo!公金
- 金券、商品券や有価証券等の現金同等物の購入
これらの取引に関しては現時点ではキャッシュバック対象外となっていますので使用される前に確認しておくといいと思います。
利用制限がある
魅力的な高還元率のKyashですが、実は下記のようにいろいろな制限があります。
バーチャルカードのみユーザーの制限
- 24時間あたりの利用限度額は3万円以下
- 1回あたりの利用限度額は3万円以下
- 1ヶ月間での利用限度額は12万円まで
リアルカード有効化済みユーザーの制限
- 24時間あたりの利用限度額は5万円以下
- 1回あたりの利用限度額は5万円以下
- 1ヶ月間での利用限度額は12万円まで
Kyash自体の制限
- 有効期限は5年
- 有効期限内の利用限度額は100万円
送金の制限
- 1回あたりの送金限度額は5万円以下
- 1ヶ月間での送金上限は10万円まで
- 1回あたり送金できる人数は1人まで
- 1回あたり請求できる人数は10人まで
※上記内容は公式サイトのQ&Aページを参照 : ご利用限度について
高還元率所以仕方のないところかもしれませんが、この制限を見ると大きな買い物はできませんね。冒頭で日用品などの安価なものという枕詞があったと思うのですが、その理由がこちらになります。
できればもう少し緩和して欲しいところですね。
ただし、全体の利用限度額100万円を超えた場合は更新をすることで継続して利用することができます。
分割払いは不可
Kyashは現時点では一回払いのみの対応なので分割することはできません。分割払いできるようにしてもらえれば上記の限度額の問題も少しは解決されると思うので個人的には対応して欲しいところではありますね。
残高の引き出しは不可
現金チャージをした場合、一回チャージしたものを出勤することはできません。これは出資法に抵触する行為らしく今後の対応も難しいと思います。
結論:制限あるけど使うべし
ということで、今回は話題のウォレットアプリ「Kyash」について詳しく紹介しました。
まだまだスタートアップサービスでもあるので、いろいろな制限があり用途が限られますが、やはり2%というキャッシュバックはかなり魅力的なので、限度額以内で日用品をはじめAmazonや楽天でのショッピングで使っていくべきだと思います。
限度額があるとは言え、月に12万円まで使えるので限度額いっぱい使えば毎月2,400円のキャッシュバックがもらえる計算になります。
2,400円あれば格安居酒屋なら一回の飲み代がまかなえちゃいますね!
それでは少し長くなってしまいましたが今回はここまで。Hashiでした。また!